映画『海難1890』 ロケ地・和歌山県串本町へ

国や文化、時を越えて人々の真心が生み出す奇跡の物語

親善訪日使節団として日本に滞在したあと、帰国の途に着こうとしたトルコ軍艦「エルトゥールル号」は、明治23年(1890)9月16日、荒天候の影響を受け、樫野埼灯台下の岩礁、船甲羅に乗り上げ沈没した。地元樫野の島民は献身的な救助活動を繰り広げ、69名を救助した。しかし580余名が遭難し、引き上げた遺体は、一命を取りとめた士官立ち合いのもとに、船甲羅岩礁を見下ろす樫野埼の丘に埋葬されたと伝えられている。
この悲劇を機に犠牲者の慰霊を通じて串本町とトルコ国との交流が始まった。昭和39年(1964)ヤカケント町と姉妹縁組を結び、串本町の紀伊大島にある「トルコ記念館」はトルコ国との友好の証しとして昭和49年(1974)に建設された。

救出劇の背景には95年前のエルトゥールル号

昭和55年(1980)にはじまったイラン・イラク戦争は、5年経って激しさを増し、昭和60年(1985)にはイラン領域の上空を飛ぶ航空機は無差別攻撃をするとフセイン大統領が宣言した。イラン在住の日本人は出国するためテヘラン空港に向かったが、どの飛行機も満席で乗ることができなかった。世界各国は自国民を救出するために救援機を出したが、日本政府は素早い対応ができなかった。そこでトルコ航空機が日本人約200人全員を乗せて成田に飛んだ。
トルコはイランの近隣に位置することからトルコ人500人は陸路自動車でイランを脱出。トルコでは救援機が日本人を優先的に乗せたことに非難はなく、その理由について当時の駐日トルコ大使は「エルトゥールル号の借りを返しただけです」とコメントしたという。救出劇の背景には、95年前のエルトゥールル号の歴史的出来事があったのだ。
このような日本とトルコの固く結ばれた真実の物語を映画化した「海難1890」。2014年12月14日に京都や兵庫県で撮影がスタート。和歌山県串本町内での撮影は2015年1月から2月上旬にかけて行われた。

  1. トルコ記念館
    トルコ記念館

    明治23年(1890)、串本沖で遭難したトルコ軍艦エルトゥールル号の模型や遺品、写真などが展示されている。
    Tel:0735-65-0628  時間:9:00~17:00  無休
    料金:一般500円

  2. トルコ軍艦遭難慰霊碑
    トルコ軍艦遭難慰霊碑

    トルコ軍艦エルトゥールル号で遭難した犠牲者の慰霊碑。トルコ国との友好の証しとして建設された。熊野灘沖を行きかう船舶を見守るかのように、樫野の丘にそびえ立っている。

  3. 樫野埼灯台
    樫野埼灯台

    紀伊大島の東端、樫野の断崖に建つ日本最古の石造り灯台。現在は自動点灯の無人灯台で、内部は非公開だが螺旋階段を登れば、美しい太平洋の絶景が広がる。

串本町の観光の問い合わせ:

串本観光協会 0735-62-3171

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